船木俊介「デジタル進化論」

スーパーソフトウエア東京オフィス代表&キッズラインCTO

2015年もありがとうございました

2015年は良い一年だった。

クライアントのiOS, Androidアプリ、ウェアラブルデバイスのアプリを次々と開発してリリースする一方で、毎月入社するくらいの勢いで採用した社員にSwift, Ruby on Railsなんかの研修を徹底的に教え込む「創る」と「育てる」がテーマだったと思う。

ミーティング、クライアント訪問、営業ディレクション、開発ディレクション、研修のチェックと、ほとんど1日中喋ってばかりの日々。いつもオフィスで流してるJ-waveも今年はほとんど聞いてなかった。時々、じっと黙ってデスクに座って、プログラミングしたり研修課題をつくったりという日があると微妙に嬉しい、というくらい、まさかの体力勝負な1年だった。

まあ、なによりQ3半ばで早くも今年度の予算達成が見えてきているのが素晴らしいところ。酒が美味い。積めるだけ積んで来期はいろいろサービスをリリースしていきたい。

カラーズも、キッズラインをリリースして大きな反響を頂き、社内では強力なエンジニアが育っていいチームが出来た。毎日のように状況が変わり、またプレッシャーも多いベンチャー環境で、フットワーク軽く開発を進められるエンジニアというのは世の中でもあまり多くない。そういうエンジニアが集まり、チーム文化が出来たのは何より良かった。


 
企業は人だというけど、まさにそれ。人が全て。

ただ実は、人がいれば誰でもいいわけではない。当然ながら優秀な人間が何人いるかでその組織の未来が変わる。優秀な人というのは、飛び抜けた天才的な能力を持っているというわけではなく、ある程度のビジネス能力と人格を備えているというだけだ。

個人の成長は大切。ただ、個人で戦える分野というのは思っているほど多くない。何かちょっとした仕事をしようと思えば、相手がいて周囲の仲間がいて、人の中で仕事は進んでいく。

イーロン・マスクも「才能より人格を重視する」と言うように、
知的能力ばかりを重視してしまって、その人物が周りにどのような影響を与えるか考えなかったわけです。企業への貢献において鍵となるのは、人柄であり、周囲の人たちに与えられる影響です。 ( http://logmi.jp/69117)
どれだけ実務能力が高くても、周囲に与える影響を計算できない人が多いとレベルの低い組織になる。

あと1つ付け加えるとすれば、結果に責任を持つ人かどうかがポイント。言われた仕事を真面目にするが結果に責任を持つ意識が薄いという人は、組織にいない方がいいタイプで、自覚があってもなくてもその無責任さからチームを簡単に崩壊させる。

という3点に気をつけて、何人もエンジニアを面接して採用してという2015年だった。



これからの社会はエンジニアがより必要になる、エンジニアがもっと活躍する社会になると言い続けていて、2016年はもっと大きな声で言おうと思う。それは、いま起こっている数々の社会的な問題に対して、エンジニアならもっと上手く解決できるんじゃないか、という意味がある。

機械学習、AIというのはバズワードになってしまって玉石混淆だけど、本質的には人間が気づかない洞察を得られるとか、より便利になるための道具だ。ECというベーシックな仕組みでさえも、スマホやレコメンドという道具で発展の余地はいくらでもある。ElasticsearchでMahout Tasteを噛ませてみるとか、いまだったらMicrosoft Azure MLにデータ投げてモデルを構築するとか、優れたオープンソースやサービスも数多くある。

日本が競争力や生産性を上げていくには、エンジニアが新しい価値や競争力を生み出せるかにかかっている。マーケットに素早く投入してフィードバックを得てプロダクトのサイクルを回していくべきで、企画や書類を練り回してても答えは出ない。それくらいのスピードが求められる時代なので、創れるエンジニア(エンジニアって創れる人ばかりではないので)をもっともっと増やしていきたい。

2016年は、プログラミング教育や、もっと人を笑顔にするサービスや機能のリリースをどんどんしていきたいと思います。

 
 
 
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